レンピッカ展
先週一杯で終了したタマラ・ド・レンピッカ展。仕事を終えて夜に駆けつけました。
カミさんがファンだったので引きずられて行ったのですが、これが当たりで観てよかった。
1920年代から1930年代にかけての、アール・デコをそのまま体現したような画家。写実的でありながらもプラスティックな質感と艶めかしさで、活き活きと迫ってくる。今風のイラストレーションの様でもあり、全く古さを感じさせない。
レンピッカの夫の画。好きになった作品の1つ。実物は黒のコートの質感に猛烈な迫力があり、圧倒させられた。
娘ギゼット。娘は放ったらかしで専ら母親(娘の祖母)が育てていた様だが、娘を題材にした作品には秀逸なものがたくさんあるのは面白い。
マドンナやジャック・ニコルソン等、セレブリティにコレクターが居るのは有名な様で、今回もニコルソンから借り出した作品が3点展示してあった。中でも強烈な印象が有ったのが「大公ガブリエル殿下の肖像」いう作品。
ロシア革命でフランスに亡命した貴族の肖像画なのだが、亡命先で軍服を身にまとい、うら寂しくも壊れてしまった貴族のプライドを保とうとしている哀れさがにじみ出ている画。ニコルソンの大のお気に入りらしいのだが、これがGoogleでいくら検索しても画像が出てこない・・・というか削除されている。カンタンには見せないぞ、ってな事なのだろうか、オーナーとして独占したいのか気持ちはワカランでもないがケチくさいぞニコルソン。でも実物の迫力には圧倒された。これまた大好きになった作品である。ちなみにおみやげのポスターや絵葉書としては有った。
この頃、20世紀前半のアール・デコ/アール・ヌーヴォー、バウハウス等の一連の作品や建築物は好き。今でも全く古さを感じさせないところが凄いと思う。
もう日本ではこんなまとまった形では展覧会はやらないだろうな。観ておいて良かった画でありました。
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